2025.02.10
- コラム
ケガ・やけどをした方へ
ケガ
- 以下のような症状がある場合は、直ちに救急(119番)に連絡して相談してください。
- 意識消失などが原因でケガをした
- ケガをした時に頭をぶつけてボーっとしている
- 意識がない、もしくは、はっきりしない
- 傷口から出血が続く場合にはタオルや清潔なタオルを当てて圧迫止血(直接傷口の上から圧迫を行う方法)を行いましょう。
※ 駆血と呼ばれる、傷より体の中心側を縛って止血する方法は出血を増加させることがあります。専門的な知識がある方以外は行わないようにしましょう。 - 傷が汚れている場合には水道水でできるだけきれいに洗いましょう。痛みが強くなければ石鹸をつけて洗い、イソジン消毒は不要です。
- 清潔なタオルやガーゼで傷口を保護しましょう。
- 病院受診までに時間がかかる場合やケガの程度が軽く病院に行かない場合には、ワセリンやキズパワーパッド(汚れた傷や動物によるケガでは使用しないこと!!)で傷口が乾かないようにしましょう。
※ 液体絆創膏を使用した後で病院を受診する場合は、使用した液体絆創膏を必ずご持参ください。病院で液体絆創膏を外せない可能性があります。
早めに病院に行った方が良い傷
- 動物にかまれた傷(特に猫)…ケガから数時間でパスツレラ菌などによる感染症を発症する可能性があります。
- 傷口がパカッと開いている傷
- 口の中の深い傷
- 砂などが付着した汚れた傷
- 骨や筋などが見えている傷
- しびれなど他の症状を伴っている傷
- 傷口が急に赤く腫れた傷
- ズキズキした痛みが出るような傷
- 滲出液の量が急に増えたり臭くなったりした傷
やけど
- まずはすぐに水道水で冷やしましょう(20分程度が目安です。やけどが深くなることを予防したり痛みを軽減することができます)
- やけどの状態をチェックして、必要な対処をしましょう。
- 表皮のやけど(1度熱傷):赤みとひりひりした強い痛み。水ぶくれなし
→ 日焼け程度のやけどで、ワセリンでの保湿で数日で症状は軽快します。痛みが強い場合には病院受診をご検討ください。 - 真皮のやけど(2度熱傷):水ぶくれの形成とひりひりした痛み
→ 水ぶくれはできるだけ破らないようにしてください。傷の汚染がある、関節や陰部の近く、面積が広い場合は必ず早めに病院を受診しましょう。
2度熱傷のうち、深達性2度熱傷という真皮の深いところまでのやけどでは、傷あとが残り、熱傷瘢痕(拘縮)といわれる後遺症を残す可能性があります。やけどの深さは受傷直後には評価が難しく、適切な治療は後遺症・合併症を最小限にするために重要です。面積が狭い場合も、傷口をワセリンとガーゼで保護して数日以内に一度形成外科での診察を受けましょう。 - 皮膚全層のやけど(3度熱傷):白色や黒色で痛みが少ない、皮膚がゴワゴワしている
→ できるだけ早めに病院を受診しましょう。特に、やけどの面積が体全体の2%(手のひら2枚分)以上の場合は救急病院に連絡しましょう。
- 表皮のやけど(1度熱傷):赤みとひりひりした強い痛み。水ぶくれなし
特に緊急性の高いやけど
以下は、一般的に入院での治療や専門施設での治療が必要ですので、早めに受診しましょう。
- 顔面のやけど(特に炎によるやけどや閉鎖空間での爆発によるやけどで「口の中や鼻の中に煤(すす)が付着している」「鼻毛が焦げている」といった場合には、緊急性が高いため救急搬送の対象です)
- 広範囲のやけど(2%以上の3度熱傷、15%以上の2度熱傷)
- 化学薬品や電流、雷によるやけど
- 骨折やほかの軟部組織損傷などを合併しているやけど
- 手や足のやけど など